外飼いで育った犬は、老犬になったからといって急に室内で過ごしたいとは思わないものですよね。飼い主としては、室内で雨風をしのいで快適な老後を過ごせるようにと居場所を作ったのに、すごい拒絶されたとか、外ばっかり眺めててとてもくつろいでいるように見えないということはないですか?
うちの場合は、室内に頑張って作った居場所を完全拒否されて落ち込みました(笑)
飼い主が安心するために老犬を移動させるのではなく、幼い時から過ごした大好きな自分のスペースで、寒さに震えることなく楽しく過ごせるような環境づくりをしてあげるのが飼い主の最後のお仕事なのかなと今となっては思います。
とはいっても、外飼いだと目の届かない時間が多いので、寒さに凍えていたり暑さでばてていた、怪我をしていたなんてことも起きかねません。
そんなことが起きないように、身の回りにあるもので試行錯誤しながら快適な環境づくりをしてきましたので、紹介をしたいと思います❕
グッズなど買わなくても大丈夫です。
・老いを補い安心して過ごせる環境づくりのアイデア
・まとめ
この記事では、外飼いの老犬の寒さ対策や安心して過ごせる環境づくりについてまとめています。
老犬になって衰えてきたし、室内に入れたほうがいいかなあと悩んでらっしゃる方の選択肢の1つに、外飼いを続けるというのを入れてみてはいかがですか?
もくじ
わが家の老犬は冬でも室内を嫌がった
まず、我が家の老犬とその生活環境についてお話しておきますね。
中型犬で雑種のオス、御年14歳。後ろ足に力が入りにくく、ふらついたり立っているのが難しい時があります。足を踏ん張ることができず、両後ろ足が常に揃っているので、立ってる時の支点が3点の状態で不安定で、時間が経つと横すわりのようになってしまってました。
でも、食欲は旺盛で、若い時と同じ量のごはんとおやつも嬉しそうに食べてくれます。
食事は、1日1回夕食のみで、朝は何種類かのおやつを混ぜたおやつセットをあげています。
耳が遠いけど目は見えています。
無駄吠えがなく、とても助かりました。近所の老犬は、夜中にずっと咆えていたのですが、うちの老犬君はお利口にしていてくれました。
生活環境は、庭にフェンスで囲いを作りその中で自由に移動できるようにしていました。北側には1日中日が当たらない場所があり、夏場はそこで過ごしていました。ひんやりしていて気持ちいい場所です。南側は日当たりが良いので冬場は日なたでお昼寝をしていました。
その自由さに慣れているので、室内に入るのを嫌がったんだろうなと思います。
外飼いの老犬の寒さ対策は?
さて、大好きな場所で過ごしてもらうために必要な我が家の冬支度をご紹介しますね。
小屋の床部分には、防水用のシートを敷き、その上に小屋の床より大きめの段ボールを入れ、毛布、ひざ掛けなどを入れ、鳥の巣状態にします。
風対策は、フェンスに地道に段ボールを括りつけていきます。以前、ブルーシートで囲ったのですが、音がしたりシートが揺れるのを怖がったので使いませんが、ブルーシートの方が断然温かいです。
ブルーシートの難点はもう1点。全く外が見えなくなる事です。段ボールなら適度に隙間を開けたり高さを調節できるので良いですよ。
それから、水飲み場と通路そして小屋の入口に段ボールを敷きます。段ボールなので、交換も楽チンです♪
雪解け水があっても、段ボールがある程度吸ってくれるので足の汚れは少なくて済みます。
使い終わった段ボールは、天日干しをして安全な方法で焼却処分していました。
雪が積もっている日は、お腹の毛に雪の塊がついてしまい身体が濡れてしまうので、定期的に拭きに行きました。
ですが、迷惑そうな顔をするので、服を着せておくようにしました。
若い時は、雨の日に濡れるのを嫌がりできるだけ濡れないように小屋にこもっていることが多かったのですが、老犬になると、大嫌いだった雨や水たまりが気にならなくなってきたようでした。
時には、水たまりの中に座ってることもありました。そこで、水たまりができやすいところに土を入れ、お気に入りのスペースの整備とレインコートを着てもらいました♪
老いを補い安心して過ごせる環境づくりのアイデア
老犬になると、今までは自分でできていたことがどんどん出来なくなってきます。
これは、人間と一緒なんですね。なので、少しだけ手伝ってあげて機能の衰えをできるだけサポートするように工夫をしてみました。
敷地内の移動をスムーズにする工夫
家と塀の間の道は、玄関側とお庭をつなぐ我が家の老犬専用の通路です。ですが、ある日、通路で何かを掘っているような物音が聞こえました。覗いてみると、出窓の下に入り込んでいるのに。まだ進もうとしていたんです。びっくりして、引っ張り出しました。その時は、虫か何かがいて捕まえようとしていたのかなと思っていました。
しかし、また別の日、今度はがさがさと物音がします。覗いてみると植木の間に挟まって塀の方向に進もうとしていたのです。木の間から引っ張り出しました。
その後も、何度か続きました。
もしかしたら、方向感覚が鈍ってしまったのか、認知機能が落ちてしまったのか・・。
まさか、自分の敷地内で迷うようになってくるとは・・。
ショックでしたが、このままにしておくわけには行きません。ビニールテープで木から木へつたわせて手すりのような状態にしました。出窓の下や挟まりやすい木には段ボールとテープでガードしました。
ビニールテープなら柔らかいので怪我の心配はないし、目の位置にならないように高さだけ気を付ければ安心です。
その後は、迷ったり木に挟まる事もなくなりました。
食事を摂りやすくする工夫
ごはんの時間が大好きで、あっという間に完食していたのに、徐々に残すようになりました。食欲が落ちてきたのかと思ったのですが、朝のおやつは完食するんです。
そしてついには、エサに手を付けなくなりました。
しばらく呆然と眺めていると、犬が来て、お皿を見た後こっちを見て何か言いたそうな様子をみせます。
試しに、スプーンでエサをほぐしてみると、すごい勢いで食べ始めました。
どうやら、舌に力が入りにくくなり、エサをすくい取れないのが食べられない原因でした。
対策として、固形のエサは肉をゆでた汁につけて柔らかくして、食事中はそばについて時々かき混ぜてほぐしたりと補助しながら食べさせていました。すると毎日完食。
安心したのも束の間で、今度は、足がふらついてエサ台の前に立っていることが困難になりました。
お腹の下に段ボールで作った台を置いたり、後ろ足を支えたりと工夫するのですが、うまくいきません。
そこで、発想の転換です。
その場に止まっていられないなら自分がエサ台になろう!
ふらつく老犬の動きに合わせてお皿をもって移動しながら、ほぐしながらのお食事タイム。こうしたら、若い時と同じように食べてくれました。
この方法は、目の前でかわいいお顔が見られるので飼い主も幸せな気分になれますよ♡
健康のための散歩
散歩は大好きなのですが、リードをつける事を忘れてしまったようで、ものすごく嫌がるので大仕事でした。
なんとか、リードを付けて外に出ます。散歩を始めると気持ちが若返るのか、遠くへ行きたがります。行きたいように行かせてあげたら途中でまさかのダウンをしてしまい、抱っこして帰る羽目になりました。それ以降は、近場で楽しんでもらってます。
他の犬のにおいをかいだり、外を歩くことで目に輝きが出てきて、足に力が入っていて、まっすぐ歩けているんです。
やっぱり犬は、散歩が好きなんですね。
まとめ
そして、衰えたことで出来なくなったことを改善するよう意識しましょう。
外飼いの犬は、老犬になっても自分のテリトリーは室外。
飼い主としては、衰えも見られるし、目が届かない時間もあるし、特に冬は心配で室内で過ごしてほしいと願うのは皆さん同じだと思います。
でも、老犬の様子を観察して、衰えた部分は、環境づくりや飼い主の手助けがあれば、若い時と同じように「我が家」で安全に楽しく過ごせるんです。
衰えや環境はそれぞれ違うけど、大切なのは異変に気づいてあげること。
困っている部分を解決する方法は多種多様です。
今はこの方法でいいけど、しばらくしたら他の方法になるでしょう。
そしたらまた次の工夫を考えればいいだけです。
身の回りにあるものだけで簡単にできるので、是非快適な環境づくりを楽しんでみませんか?