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ダイハツ不正車種の対応は今後どうなる?補償・リコール内容を状況別に解説

2023年12月20日、軽自動車市場で3割のシェアを誇るダイハツ工業が、車の安全にかかわるデータの改ざんなどの不正を行っていたことを明らかにしました。

今まで乗ってきた車の安全性に不安が募る方もいらっしゃると思います。

また、ダイハツの車を買おうと思っていた方も困惑しているのではないでしょうか?

今回は、ダイハツの不祥事によって補償やキャンセルなどの対応がどのようになるのか調べてみました。

この記事でわかること

・ダイハツの不正問題の概要

・ダイハツ不正車種の今後の対応

ダイハツの不正問題と三菱のリコール隠しはどちらがヤバいのか

・ダイハツ問い合わせ一覧

参考になさってください。

【最新】ダイハツに何があった?やばい不正問題の内容&原因をわかりやすく解説!【最新】ダイハツの不正内容一覧をわかりやすく解説!ルーミーやミライースが出荷停止

ダイハツの不正問題とは?

※引用:毎日新聞

 

2023年4月28日、ダイハツは海外で生産販売する4車種の側面衝突試験の認証申請で不正行為があったと発表。

対象台数は8万台余りに及ぶものとなりました。

そこでダイハツは、第三者による調査委員会を設置、不正内容の解明や原因を調べることに。

国土交通省からも、ダイハツに対して国内生産の車種にも同様の不正行為がなかったか調査した上で報告するよう指示。

そして、調査が進む中で、生産終了モデルを含め国内外64車種と3エンジンの試験で25の試験項目で174個の不正が見つかり、2023年12月20日にダイハツの経営陣が記者会見を行いました。

2023年12月21日には、国土交通省が本社に立ち入り検査に入ることが決定しており、大きな問題となっています。

詳しくは以下記事で説明しています。

>>【最新】ダイハツに何があった?やばい不正問題の内容&原因をわかりやすく解説!

 

ダイハツ不正車種は今後どうなる?対応まとめ

※引用:読売新聞

大きな不祥事が起きたダイハツですが、すでにダイハツ車を所有している方や、納車待ちの方、内金を入れてしまっている方など、どうなるのか不安な方も多いと思います。

そこで、ダイハツの今後の対応についてまとめてみました。

まず、ダイハツのユーザーは大きく分けると4種類の方がいると思われます。

  • 既にダイハツ車を新車で購入している方
  • 既にダイハツ車を中古で購入している方
  • 今後ダイハツ車の新車を納車予定の方
  • 今後ダイハツ車の中古車を納車予定の方

ユーザーのタイプにより対応が異なると思われますが、12月22日現在のダイハツによる対応をまとめると下記のとおりになります。

対象ユーザー ダイハツの対応
新車購入済みのユーザー 車種によっては補償(リコール)される可能性あり
※基本的には乗り続けても問題ない
中古車購入済みのユーザー 補償(リコール)される可能性は低い
新車を納車予定のユーザー キャンセル、返金できる可能性が高い
中古車を納車予定のユーザー キャンセル、返金できる可能性は低い

 

では、ユーザーのタイプごとに順番にご説明していきますね。

 

新車を購入済み場合:車種によっては補償(リコール)される可能性あり

2023年12月22日現在では、ダイハツから補償(リコール)に対する発表はまだありません。

しかし、今後の調査の結果次第で、補償(リコール)になる車種が出てくる可能性も高そうです。

なぜならば、リコールについては、今回のダイハツ問題の参考になりそうな過去の不祥事があるからです。

2000年と2004年に発覚した三菱自動車のリコール隠し事件の場合、明るみに出たリコールの総数は約143万台という大規模な不祥事となりました。

三菱自動車は、国土交通省にリコールの届け出をしているので、必要な改善を行う義務がありますから、メーカー負担で修理をしたはずです。

※引用:国土交通省ホームページ

 

ということで、今回のダイハツの場合でも、補償(リコール)対象になる車種が出れば対応をすることになりそうですよね。

一方、現時点でダイハツは、既存のユーザーに対し「安心して乗っていただける」とコメントしています。

鳥取ダイハツ販売によりますと、「メーカーからは『不正が判明した車種のうち、生産終了となって検査できない車以外は全て技術的検証と実車試験を行った。その結果、安全性能や環境性能について、法規で定められた性能要件を満たしているとことが確認された。また、国際的第三者認証機関・TRJからも問題ないとの結果をもらっている』との説明を受けている」ということで、そのうえで、ユーザーからの問い合わせに対しては、「安心して乗っていただける」と返答しているということです。

※引用:TBS NEWS DIG

これまでに不正問題により事故が起きた事例はないということで、ダイハツ社長も「安心して乗って欲しい」と述べていますが、やはりこれだけ大きな騒動になっていると、ダイハツユーザーは不安ですよね…。

 

ちなみに、今回のダイハツ不正問題には直接関わらないものの、現時点でダイハツ・キャストトヨタ・ピクシスジョイに関しては、側面衝突時のドアロック解除が法に適合していない可能性が判明しています。

りこ

この2種は、補償(リコール)になるかもしれないね…!

すでに届け出ているリコールに対してはいつでも対応しているので、お近くのダイハツの販売会社に問い合わせください。

 

中古車を購入済み場合:補償(リコール)される可能性は低い

ダイハツの中古車を購入している場合、今回の不正発覚により補償(リコール)される可能性は低いと言われています。

というのも、ダイハツ側は「中古車販売店に出荷した時点で、ダイハツ所有ではなくなる」とコメントしているんです。

確かにそうなると、ダイハツからの補償(リコール)も受けられない可能性が高そうですよね。

こちらも、引き続き今後の情報に注意しておく必要がありそうです。

 

新車を納車予定の場合:キャンセル、返金できる可能性あり

今回の不正行為の発覚を受けて、ダイハツは全車種の出荷を停止することを発表しました。

これに伴い、今後納車予定のユーザーに対しては、お客様の判断に任せるとしながらも、希望があれば返金に応じるとコメントしています。

広報担当の井出慶太・コーポレート統括部長は「お客さまについては柔軟に対応したい」と述べ、要望があれば返金に応じる考えを示した。

※引用:産経新聞

 

ダイハツからはまだ詳しい情報が発表されていないため、このような問題が起きた際に、どのようにキャンセル・返金対応が行われるのか少し調べてみました!

まずは契約後、入金前にキャンセルしたい場合をご紹介します。

通常、車の購入をキャンセルするのは難しいのですが、今回は販売元の事情なので受けてくれる販売会社が多いのではないかと思います。

一般的な新車購入をキャンセルできる条件は以下の4つ。

  1.  売買契約書に規定がある
  2.  契約確定前である
  3. 購入後に傷が発覚した
  4.  未成年の契約

これから納車の場合は主に①と②についてが重要だと思いますので、解説します。

 

売買契約書の契約内容は原則当事者の自由なので、キャンセルについての規定を設けることもできます。

規定されているキャンセルの条件が合致すればキャンセル可能です。

 

売買契約が確定する前でもキャンセルできます

①自動車の登録実施日

②販売店のパーツ取り付け作業開始日

③納車日

一般的に上記の3つのうち、最も早い日が売買契約が成立する日と考えていいそうです。

納期未定の場合は、販売する側は何も着手しておらず、契約確定前と判断されるのでキャンセルできます

また、基本的に車にはクーリングオフ制度が適応されませんのでご注意ください。

 

続いて、契約成立し、入金後に返金をしたい場合です。

先ほども述べたように、今回のケースは販売元の不祥事が原因のキャンセルであるため、返金対応もスムーズにいくケースが多そうです。

 

一般的には代金の一部を入金している場合、領収書の但し書きが「手付金」「内金」となっている場合は、契約が成立しているとみなされ返金されません

ですが、「申込金」「預り金」であれば、契約成立前なら返金されます

ただ、今回は購入者都合のキャンセルとは言えない面がありますので、担当者にキャンセルしたい旨を申し出れば、対応してくれるのではないかと考えられます。

 

また、車のローンを利用して購入する場合、ディーラーのローンか金融機関のマイカーローンとで契約が変わります。

ディーラーローンの契約は、クレジットの契約になります。

  1.  ローン会社が販売店に承諾を通知したとき
  2.  販売店がローン会社に立て替え払いの契約を申し込んだとき

 

クレジット契約なので、審査が通った後ではキャンセルが難しくなります

対して、金融機関のマイカーローンを利用する場合は、自分が直接金融機関にお金を借りている契約なので、融資が実行されるまでの間はキャンセルができます

ただし、事務手数料の負担を求められることがあります。

ローンのキャンセルについても、販売元の不祥事が原因のキャンセルなので、話は通りやすいのではないでしょうか

 

対応について困ったとき、トラブルになってしまったときなどは、消費者ホットラインに相談してみるのもひとつの手です。

消費者ホットライン 188(全国共通) 最寄りの相談窓口を案内
平日バックアップ相談 03-3446-1623 平日10時~12時
13時~16時
国民生活センター
休日相談
188(全国共通) 土日祝日10時~16時
各地の消費生活センター 相談窓口あり 都道府県別一覧

消費者ホットラインがつながらない場合、平日バックアップ相談を案内されます。

各地の消費生活センター以外は、直接の来訪や文書での相談は受け付けていませんのでご注意ください。

 

中古車を納車予定の場合:キャンセル、返金できる可能性は低い

一方、中古販売店などで納車予定の場合は、キャンセル、返金ができない可能性も考えられます。

なぜならば、ダイハツは出荷した分の対応については、各販売店に任せると発表しているからです。

ダイハツは出荷した車に関して、客に販売するかは販売店に対応を任せるとしています

※引用:テレ朝news

そのため、中古車販売店によって、今後の対応が分かれてきそうですよね。

ダイハツの中古車を納車予定の方は、改めて中古車販売店に問い合わせてみるのが確実かと思われます。

 

海外へは販売停止

今回の不正行為の発覚を受けて、ダイハツは全車種の出荷を停止することを発表し、海外への販売も停止しました。

海外で販売されている生産販売車種は以下の通りです。

名称 ブランド 販売開始年月 不正対象となる仕向地
AGYA/WIGO トヨタ 2023年3月 エクアドル、ウルグアイ、カンボジア
AXIA プロドゥア 2023年2月 マレーシア
AXIA(旧型) プロドゥア 2014年9月 マレーシア
RUSH トヨタ 2018年1月 エクアドル、マレーシア
ARUZ プロドゥア 2019年1月 マレーシア
XENIA ダイハツ 2021年11月 インドネシア
AVANZA トヨタ 2021年11月 インドネシア、メキシコ、カンボジア、タイ、ベトナム、ペルー、ボリビア
VELOZ トヨタ 2021年11月 インドネシア、マレーシア、カンボジア、メキシコ、タイ
ALZA プロドゥア 2022年7月 マレーシア
RAIZE トヨタ 2021年4月 エクアドル、メキシコ
ATIVA プロドゥア 2021年3月 マレーシア
MYVI プロドゥア 2017年11月 マレーシア
BEZZA プロドゥア 2016年7月 マレーシア
YARIS/VIOS トヨタ 2022年8月 メキシコ、マレーシア
YARIS CROSS トヨタ 2023年8月 カンボジア、ウルグアイ、チリ

※他生産終了車種2車種(欧州地域)

 

特に東南アジアでの販売が多く、タイでは、ダイハツが関係するトヨタの一部車種も出荷を停止する事態になっており、販売停止期間などは、現在のところ未定となっています。

 

ダイハツ不正問題と三菱リコール隠しはどちらがヤバい?

ダイハツによる一連の不正問題は30年以上前から行われていたということで、大きな騒ぎとなっていますが、過去に自動車の不祥事で有名なのが「三菱自動車によるリコール隠し」ですよね。

では、ダイハツの不正問題と三菱のリコール隠し、自動車業界の不祥事としてどちらがヤバい問題なのでしょうか。

結論から申し上げますと、安全性の観点から見る限りは、実際に死亡事故を引き起こしてしまった三菱のリコール隠しのほうがより深刻であると考えられています。

ダイハツの不正問題と三菱のリコール隠しを比較すると下記のとおりです。

ダイハツ 三菱
不正の対象車種数 64車種(2023年12月20日時点) 10車種以上
隠蔽していた内容 安全性に関する
試験結果を虚偽報告
リコールに該当する
不具合のクレームを
隠蔽
事故の有無 現時点で事故の報告は無し 複数の死亡事故発生

 

ダイハツの不正問題は、出荷前に安全性を確かめる試験において、十分な試験を行っていなかったり、細工をしたり虚偽の結果を報告したりといったものです。

決して許されるものではありませんが、30年以上不正が行われていた中で実際に事故の報告は確認されていないそうです。

また、主な不正の内容が「エアバッグの不具合の可能性」といったもののため、ダイハツの社長も「安全に乗っている限りは問題ない」と発言しています。

一方で、三菱のリコール隠しは、不具合が起きているというクレームを隠蔽し続けた結果、死亡事故が起きリコール隠しの実態が発覚しました。

人の命に関わる自動車の不正問題に優劣は付けられないかと思います。

しかしながら、実際に事故が起きている三菱リコール隠しの深刻度は、やはりかなり高いものだと言えますね。

 

三菱のリコール隠しが発覚したきっかけは、2002年に起こった、トレーラーのタイヤが外れて歩行中の主婦にぶつかり死亡した事故です。

池井戸潤氏の小説『空飛ぶタイヤ』はこの事故を題材にして描かれているなど、三菱のリコール隠しは世間に大きな衝撃を与えました。

なお、『空飛ぶタイヤ』は小説だけではなく映画化もされています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

>>映画『空飛ぶタイヤ』をU-NEXTで視聴する

 

ダイハツの不正認証に関する問い合わせ先

 

ダイハツの問い合わせ先を一覧にしましたのでご参考になさってください。

ダイハツ工業株式会社
認証申請における不正行為に関する問い合わせ
フリーコール
0120-055-789
(専用ダイヤル)
受付時間
9時~21時
使用中の車について 最寄りのダイハツ販売会社 各店舗にお問い合わせを
リコール情報について 最寄りのダイハツ販売会社 リコール対象車検索
ダイハツお客様コールセンター フリーコール
0800-500-0182
受付時間
9時~17時
WEBからの問い合わせ 問い合わせ窓口 使用中の車については販売会社
手話での問い合わせ 手話通訳サービス
PLUS Voice SkyRTC
利用時間
9時~17時
詳細はこちら

 

ダイハツの不祥事についての問い合わせは専用ダイヤル0120-055-789を使うようにしてください。

りこ

コールセンターへ不祥事についての問い合わせをするのはやめてくださいね!

また、中古でダイハツ車を所有している、中古でダイハツ車を購入する契約を進めているなどの場合は、購入した販売店に問い合わせることをおすすめします。

 

まとめ ダイハツの不正、今後の対応に注目!

いかがでしたか?今回はダイハツが発表した不祥事について調べてみました。

174もの不正があったことに驚くとともに、自動車業界の信用を揺るがす不祥事となりそうです。

まだユーザーの補償などについては発表されていませんので、今後どのような対応をするのか注視していきましょう。

 

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